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ミシン整備改造簿6

二本針本縫いミシンの特徴その2です。クリエイターにはあまり関係ないことかなぁ?

     二本針本縫いミシン3


 筆者が感じる次の特徴は「水平釜」と言う点です。
 写真を見てください。針が二本あるのでそれとペアになって縫い目を作る釜も、そしてその中に組み込まれていて下糸を巻いてあるボビンも2つずつあるのは当然として、なぜかこの釜(そして釜と一体になっているボビンケース)が水平になっているのです。

 二本針本縫いミシン以外のランジェリー用本縫い系ミシン(「本縫い系ミシン」の説明がまだでしたね。後で解説します)の釜はすべて「垂直釜」になっています。
 (一本針)本縫いミシン然り、千鳥ミシン然り、スリーステッチミシン(3点あるいは4点千鳥ミシン)然りです。垂直釜のメリットは糸締りの良さ、つまり縫い目がしっかりと構成されることです。

 二本針本縫いミシンを使う主目的は縫い目をしっかりと押えるためだと書きました。それなのになぜこのミシンだけ水平釜?この点は以前からとても気になっていましたがまだ筆者は分かっていません。多分、整備性の良さを優先したためではないかと推測しています。

 前回のブログで記したように二本針の針巾は部品交換により変更する場合もあります。その時、針巾に合わせて2つの釜の位置も調整してうまく針糸を引っ掛けられるようにしなければなりません。
その調整の時に垂直釜だと調整がしにくいのではないか?
または垂直釜2つを回転させるための作動機構がすんなりと行かないためか?
5mm程度の針巾の所に釜を垂直に対向して設置すると下糸のボビンが取り外せない?

 筆者はこの二本針ミシンでワイヤーループを縫うたびにその疑問に思いをめぐらせています。


すみませんが、9月1日から7日まで休業させて頂きます。8日以降からはまた頑張って仕事しますのでご了解ください。


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ミシン整備改造簿5

このところ毎日のようにブログをアップしていますがその理由は9月の1週目はまるまる休業するためです。その間はご質問にもお答えできませんのでご了承ください。

針巾変換パーツ


 前回で二本針本縫いミシンの「針巾」の話をしましたが、ブラジャーには4種類程度の針巾が必要、と言うことは二本針本縫いミシンだけでも4台必要!ということになってそ、れだけでギブアップしてしまうクリエイターの人も多いと思います。
 ただこの針巾は変更することも出来るんです。

写真を見てください。
 この写真には左右各3個ずつ2種類のパーツが写っています。向かって左側のパーツグループが5/16インチ巾、右側が1/4インチ巾用のパーツです。3つのパーツのうち真ん中が2本の針を固定するパーツ、左側は送り歯、右側はその送り歯の周囲を覆う針板ということになります。
これ以外に数パーツが必要なのですが、これらを適宜付け替え、調整ることにより5/16インチの二本針本縫いミシンが1/4インチの二本針本縫いミシンになったりするのです。

 ですから二本針本縫いミシンは1台あれば済むという事ですね。ちなみにこれまで紹介している二本針本縫いミシンは、現在3/16インチのパーツが付いています。一番使用頻度が高い規格です。

でもこうした取替え作業を行っているのは、うちのようなアトリエ場やクリエイターなどの人しかいないでしょう。こんな取替え作業を縫製工場でやっていたら時間がかかって生産時間がなくなってしまいます。
生産工場ではそれぞれの規格の針巾でセットした二本針本縫いミシンを全て揃えています。

ミシン整備改造簿4

二本針本縫いミシンはしっかり押えるために作られたミシンという解説をしましたが、そのためにいろいろ他のミシンに無い特徴があります。

      針間隔


一つは「針巾」。二本ある針の間隔の話です。
写真を見てください。二本の平行に配置された針が見えますが、この針同士の間隔の話です。

これが狭ければステッチが目立たずすっきりと仕上がりそうですが、一番の課題である「しっかり押える」のは苦手になります。

ブラジャーでは次の4種類の巾のミシンが一般的に使われています。

1/8インチ巾、3/16インチ巾、1/4インチ巾、5/16インチ巾

の4種類です。いずれも2本の針の間隔を示しています。

大小が分かりにくいので通分するとそれぞれ2/16インチ、3/16インチ、4/16インチ、5/16インチと言うことになり、1/16インチずつの差になっていることが分かります。1インチは2.54センチですから4種類はそれぞれ

1/8インチ = 2/16インチ = 0.32センチメートル  ・・カップ渡り縫い用
3/16インチ  = 0.48センチメートル  ・・縫代隠しテープ付け用
1/4インチ=  4/16インチ = 0.64センチメートル  ・・ワイヤーループ付け用 
5/16インチ  = 0.79センチメートル  ・・前中心縫代留め用

になります。

右端に書いたのは主用途ですが1/8インチの「カップ渡り縫い用」という用途は筆者としては大変異論があり、現実には使われていますが自分がランジェリークリエイターであると思う人は絶対この用途に使わないようにしてください。
理由はまた後日。


【近日発表!】9月度東京ランジェリーセミナーのお知らせ

8月の東京ランジェリセミナーが終わって余り時間が経っていないのですが、9月上旬に仕事のブランクがあるため早めにアナウンスさせていただきます。

楽しいランジェリー制作


詳細は未定で、近日中にまたこのブログでご案内いたしますが今回も新しいランジェリーアイテムを1日で創り上げます。
ランジェリーを自分で創ってみたい方々は是非ご検討ください!


講座題目:ランジェリー短期創作講座

講座概要:ブラジャーなどのランジェリーアイテムについて、簡単なパターン制作から作品制作までのエッセンスを集中的に1日7時間で解説・実習・制作を行い、完結させます。
作品制作用材料はこちらで準備しております。

開催予定日:2014年9月下旬の土曜日 及び日曜日の各日 11時~18時を予定
開催予定は土曜日と日曜日の2日になりますが、内容は下記の通りそれぞれ異なります。両日共ご参加いただいても、どちらか一日だけのご参加でも結構です。

セミナー内容:内容については現在企画検討中です。決まり次第ご案内いたします。

開催場所:東京都渋谷区 ミシンプロ様レンタルルームにて(JR新宿駅から徒歩10分程度)

催行人数:各日共最少催行人数2名 最多催行人数5名 最少人数に満たない場合は中止、最大人数以上のお申し込みがあった場合には、早くお振込み頂いた順になります。

参加費用:1日1名当り¥8000円 レンタルルーム代、レンタルミシン代、材料費を含む。
開催に先行してお振込みいただきます。



決まっているのは上記までです。詳細は近日中にこのブログでご案内いたします。    
このランジェリーセミナーについてのお問い合わせ、お申し込み等は
 06-6305-0686 または info@laceres.com  株式会社L.C.L.ホールディングス 石井宛にどうぞ


ミシンの整備改造簿3

8月は公私ともバタバタしていましたが、やっと重い腰を上げて少しずつ整備に取り掛かろうと思います。

SINGER二本針本縫いミシン


 やって来た2台のミシンのうち二本針本縫いミシンはかなり古そうなマシンです。

 台板の上に載っているヘッド(「頭」とか呼ぶこともあります)は見るからに使い古された様相でどうみても新型とは思えないものです。ただこの部分は鋳物製ですから少々古くても狂いが来ることは滅多にないし、かえって古いもののほうがしっかりと作られている可能性もあります。その証拠にこのミシンはメチャクチャ重い!

 二本針本縫いミシンというミシンは一般に良く使われる本縫いミシン(直線縫いミシン)を2台平行にしたようなもので、本縫いのステッチが2本平行に縫われます。ブラジャーの製造には必須のミシンでどの工場でも装備されていますが、でもなぜブラジャーと二本針本縫いミシンとが切り離せない仲なんでしょう?

          針が二本の二本針本縫いミシン

 ジーンズとかハードな扱いに耐えるパンツ類の股接ぎ部のステッチ部分を見ると、二本平行に直線縫いのステッチがかかっていることに気がつきませんか?つまりこのミシンは普通に良く使われる1本針の本縫いステッチだけでは強度不足になる恐れがある箇所に使われることが多いのです。



 パンツ類などは織物(布帛)生地で作られることが多いですが、布帛生地の性質として「滑脱」という宿命的弱点があります。布帛生地はタテ糸とヨコ糸とをそれぞれ上下交互に置いて配置しているだけなので、それぞれの糸が互いにしっかりと固定されているわけではありません。そのためしごくと簡単に糸同士はズレてしまい、縫い目には穴が開きやすいという傾向があります。
 それを何とか防ごうと昔から縫い押えの仕方を色々と考えて来た訳なのですがその一つの方法として2回押えると言う方法が考えられ、でも2回縫いをするのは手間がかかるから一度で済むように二本針にしたという流れでなのしょうか。

 つまり縫い目をしっかり押えるという事が二本針本縫いミシンに課された課題なのです。

ブラジャーの基礎 33

夏休みをいただいていてだいぶ時間が空いてしまいました。また頑張って書いて行きたいと思いますがまだまだ暑いですね!
アウターとインナー


アウターウエア(外衣)とアンダーウエア(下着)

 今更ですが、このブログで主題として取り上げています「ランジェリー」という衣服の意味、範囲についてですが、簡単に言って「装飾的な(女性用)下着」程度の意味で取り扱っています。
 「ランジェリー」の明確な定義と言うものはそれこそその歴史から始まって1冊の本が出来るくらいに長く、複雑なものでしょうが筆者は衣服分類については素人なのでここでは簡単に上記のような捉え方で筆を進めています。

 そうした点を頭に置いた上で「アウターウエア」と「アンダーウエア(ランジェリーとほぼ同義と思ってください)」との「ものづくり面」での差異を考えておきましょう。

 このブログを見ていただいている方々の中には、アウターウエアのものづくりについては詳しく、プロとしてご活躍されている方も多いかと思います。筆者のほうはどうかといえばインナーウエア一筋でここまで至ったため、アウターウエアのものづくりについては良く分かっていないのが正直なところです。アウターウエアではまず最初に作るであろうブラウスやスカートなども作ったことがありませんから、そんな程度でアウターウエアについて語るのは大変おこがましいことですが、とにかく、
 アウターウエアとアンダーウエア(ランジェリー)のものづくりはまったく違う

   と考えたほうが良いと言うことです。

 この点は弊社が主催のランジェリーセミナーでも口を酸っぱくして話していますが、様々な点で異なる点が多いのです。
 なぜそのようなことを言うかというと以前、アウターウエアとアンダーウエアーとの同一ブランド内のコラボ企画がはやった時代がありました。特にアウターウエアメーカーのW社はランジェリーの商品化には結構力を入れることが多い会社です。
 その時代に筆者はアンダーウエアサイドからコラボ企画に幾度と無く参画したことがありましたがそれぞれの考え方、進め方が違っていて結果としてうまく行かない、つまりはコンセプトの通って満足できる商品作りが出来なかったと言う場合がほとんどだったのです。

 現在でもランジェリーを一緒にショップ展開しているアウターブランドが見受けられますが、「どうしてこのランジェリーがこのブランド?!」と言う商品が多いように感じているのは筆者だけでしょうか?



 それでもアウターと同一コンセプトのランジェリーを創りたい
 La CeRES

8月東京ランジェリーセミナー終了しました

8月の東京ランジェリセミナーが皆様のご協力で無事終了することが出来ました。

モールドカップ


8月3日の日曜日の朝から晩まで7時間通しで行なった8月度の東京ランジェリーセミナーですが、皆様のご協力で無事終えることが出来ました。
ありがとうございました。

今回は「モールドカップブラの基礎と制作」というテーマでしたが、6名様のご参加を頂き、部屋はミシン6台が所狭しと置かれていたので少し作業がしにくかったかもしれません。
にもかかわらず皆さん、それぞれのブラジャーを創られて帰られました。
制作のテーマは7月に続き2回目ですが、前回もご参加いただいた方は慣れてきたのかやはり作業が早いですね。

次回は9月にまたセミナーの開催方法を工夫して開催させていただこうと考えていますので、これからも皆様方のご支援を賜りますようどうぞよろしくお願い致します。


セミナーの主催は Maison de LINGERIE  LaCeRES です



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