ブラジャーの基礎5

 前回の説明のとおり、ブラジャーのパターンを引くためにはまず下着についてよく知らなければならない、そして下着を知るためにはその大本である「人体」について知っていなくてはなりません。

  人体


 人体のことは業界ではよく「ボディ」と言ったりもします。

 例えば「このファンデーションはボディをスッキリ補整できます」とか。そう呼んだ方がスマートなんでしょうか? ここでは同じ意味で使います。


 ところが簡単に「人体とは・・」と言ってもとっても難解で複雑ですから、全容をすぐに説明し理解するのはとても無理です。かく言う私もちょっとでも深い話になると全くわかりません。もっと勉強が必要なんでしょうが、ブラジャーのパターンを引くに必要な人体についての知識というと、例えば「サイズ」などが頭に浮かびますが、医学志望の人とは視点が違います。

 ブラジャーのパターンを作るための人体の視点のポイントとして私のセミナーの中では何点かにまとめて説明解説しています。その中の一つで特に医学面とはやや縁遠い項目についてここで取り上げてみました。


 それは「情緒」というものです。人間は単なる動く物体ではなく、いろいろと自分で感じ、考え、行動します。例えば簡単な着用感の話として、あるブラジャーを着用して「この商品はきつい?ゆるい?それともちょうど良い?」という質問をした、良くあるような場面を想定してみましょう。

 その場合、着用している人は「今、何グラムの力が私にかかっているから、この力は私のボディに対してきついという区分に入るので、きついと答えよう」というような合理的な考え方は普通はしません。

 そのブラジャーを着たらとってもきれいなスタイルになった(あるいは皆がそう言ってくれた)としたら、そのブラジャーの着心地は「ちょうど良い」と言うことになってしまうのです。その人の神経は「苦しいなぁ」と言っていても頭は「気持ち良い」と言っているのです。


 ここら辺りがブラジャーをはじめとするファンデーン衣料の難しくもあり、面白いところなんです。もちろんこんな不合理なことばかりではありませんが。



 もっと知りたい方は
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東京ランジェリーセミナーのお礼

10月の東京セミナーが無事終了いたしました。
ご参加いただきました方に感謝申し上げます。

        日本橋公会堂  会場の日本橋公会堂



 10月23日、24日の両日、日本橋公会堂で開催しました10月度の東京ランジェリーセミナーにご参加ご協力をいただき誠にありがとうございました。
 今回のテーマは「ワイヤーブラジャーのものづくり」。
 この「衣料品でありながら針金が内蔵されている」という本当に奇妙な衣服についての話でした。
私自身も今回のセミナーの原稿をまとめて行くうちにあらためてその「特殊性」に感じ入り、その点から逆に「それならこんな風にも変えられるのでは?」と言った新しいアイディアも浮かんだ良い機会でした。

 次回の東京セミナーの開催予定は11月19日、20日です。
 ご参加をお待ちしております。





<ご注意!>
 こちらが悪いのですが、「当方からお送りしたメールが迷惑メールホルダーに入ってしまっている」というお話を良く伺っております。パソコンからメールをいただいた場合はまだ迷惑メールホルダーを見ていただくという手がありますが、携帯やスマホからお問い合わせメールなどをいただいてそれに当方が返信した場合は、そのメールが残らずに削除されてしまいます。
 誠に恐れ入りますが、お問い合わせなどは出来ましたらパソコンからお送りいただきたくお願い申し上げます。
 また、お問い合わせ、ご質問などには必ず返信をしておりますので、何日経っても当方からの返信が無い時にはお手数ですが再度お知らせいただけましたら幸いに存じます。

 ご迷惑をおかけしますが何卒よろしくお願い申し上げます。

ブラジャーの基礎4

「下着」について 3

 「ブラジャーは下着だなんて分かりきったこと」と言われるかもしれませんが、でも色々な商品をじっくり見てみると「本当に分かってる?」って聞きたくなる商品が山ほどあります。
     
下着としてのランジェリー


 つまりブラジャーといえども肌触りというか、タッチを一番大切にしなければならないという趣旨は分かっていただけたかと思いますが、このブログは主として「パターンメーキング」(製図)についてが主題となりますのでその面から話を進めて見て行きますと、単に「肌当たりを快適に」と言っても簡単にはパターンからの解決策が見つからないことがわかります。


 一つには人間の身体というものは非常に複雑な形状を持っており、それらはほぼ曲面でしょうがそれらが連続的に変化しながら連なっており、きちんと捉えることは難しいという問題があります。

 特にブラジャーの場合は、女性の胸部に着用するものですがその部位の形状は他で見られない複雑極まりないものですので、ことさら問題を大きくすることになります。この点については後から詳述します。

 また、それらの形状は個々の人によって様々であり、十人十色ということになりますから製図を集約化することもできません。


 そして一番の大問題は「人間は動物である」ということです。じっとしていても複雑な形状なのにそれが動き始めたらそれはもう筆舌に尽くしがたい有様になってしまうことが容易に想像できるでしょう。

 かくして、下着の話の中のブラジャーのパターンメーキングについては「人間の体を十分知ること」という話から始めなければなりません。



 最高のブラジャー創りを目指す
La CeRES

ブラジャーの基礎3

「下着」について 2
前回に続いて「下着」についての考え方を確認しておきましょう。
でなければブラジャーの話は無意味です。

    下着の源流 写真:「女性下着の歴史」 ワコール社刊より

 前回は、ブラジャーは下着の一種です。ですから下着としての肌に優しいという基本機能をまず考えるべきです、という話をしました。

では具体的には?
と言うことになりますが、これが肌着とか言う衣料でしたら「体にとって快適な素材を使いましょう」と言った話で済むのですが、ブラジャーの場合にはそれほど簡単に行きません。

 それはブラジャーの場合は、「下着」という一番肌に近いところに着用して、それ故に肌に優しい衣料でなければならないのにもかかわらず、単純にそういうようにはしない所にブラジャーの基本機能が存在すると言う大矛盾を解決しなければならないからです。

 その矛盾と解決法については今後追々説明してゆくとして、今回は簡単に下着として備えるべき要素を挙げてみましょう。

1.できるだけ肌に優しく安全な素材を使用する
2.できるだけ肌当たりが少ないような配慮をする
3.できるだけ動きを妨げないようなパターン(型紙)を追求する
4.できるだけ耐久性(品質)に優れたものづくりを心がける
5.現実的にはあまり高額なものにならないような腐心をする

等が挙げられます。
 これらに反対する人は少ないと思いますが「言うは易し」で、実際のものづくりはこれらの組み合わせになりますから早々簡単には行きません。

 下着作りもブラジャー作りもこういった地味な研究、解決の繰り返しになりますから単に「良い素材を知っている」「良いパターンが引ける」だけではクリエイターにはなりえません。

 でも逆にこれらの面倒くさいことを面白く感じることができるならば、これほど興味深く、楽しいことは無いように感じております。


        ブラジャー創りに興味を持った人は
La CeRES

アウトレットに出店

神戸ファッションマートで開催されたアウトレット市に出店参加しました。
        アウトレット参加


10月12日土曜日と13日日曜日の2日間にわたって開催された「神戸ファッションマート AUTUMN SALE」に「a la gizel」さんと共同で出店しました。神戸ファッションマートビルの1階から9階まで全てアウトレット会場になるという大規模なものです。当日はとても良い天気に恵まれたこともあってすごい人出で圧倒されてしまいました。

次回は12月7日土曜日と8日日曜日に インテックス大阪で開催されるテレビ大阪の「フリマ王国2013」に出店しますので、お近くの方はどうぞご来場ください。

楽しいイベントも企画中です!

ブラジャーの基礎2

「下着」について

下着


 このブログはブラジャーについてのものですが、その基礎をお話しするにはまず、
  「ブラジャーは下着類という大きな範疇の衣服の中に含まれる衣服である」
ということを考えなければなりません。これは分かってもらえますね?「ブラジャー」は「下着類」の中に含まれることは明確です。

 すると今度は「下着類の機能は何?」という解説が必要です。下着類の機能をはっきりさせないと、その中に含まれるブラジャーの機能を確定できません。

ブラジャーの歴史はどのくらいのものでしょう?せいぜい500年程度と推測されます。一方の下着類の歴史は?


 「下着」という日本語は「上着」に対するものだということは想像がつきますが、では夏季にTシャツ1枚でいたらこのTシャツは「上着」それとも「下着」?
私の「下着」の考え方はこうです。

「肌に直接触れるように着用する衣服」

ですから上述のTシャツの場合は「下着」です。

 なぜそのような考え方をするかというと、「人間は衣服を着る動物である」というその特殊性からです。人間だけが衣服を着ています。その理由の第一は「体(皮膚)を保護するため」でしょう。
そしてこれが下着の第一の機能です。

 海外では下着に対する捕らえ方が日本と少し違っているようですが、下着のことを「INTIMATE APPAREL」と呼ぶ場合があります。「INTIMATE」とは「親しみやすい、くつろげる」などの意味があるからして、体にとって優しいことが第一の衣服だと考えているのではないでしょうか。


  ブラジャーについて考える 
La CeRES

10月の東京ランジェリーセミナーのお知らせ

ちょっと失礼して、10月の東京ランジェリーセミナーの日程を決めましたのでご案内させていただきます。
      銀杏神社


<10月 東京ランジェリーセミナー>

 セミナー内容:
「ワイヤーブラジャーのパターン基礎とそのものづくりの上での注意点」

  ワイヤーブラジャーが一般的な現市場ですが、ものづくりの面からみると
ワイヤーブラジャーはかなり「特殊な」ブラジャーなんです。
そうして基礎的な注意点を頭に置いたうえで企画をしないと
とんでもないことになる可能性もあります。
そのようなものづくりの視点からの基礎知識についてお話しします。

   セミナーは1回完結の内容になりますので時間が2時間しかありません。
   従いましてパターン詳細の解説やパターン演習実習などの内容はありません。

 セミナー開催日時:
    2013年10月23日水曜日 18時~20時 と
            24日木曜日 9時30分~11時30分
   以上の2回は同一内容です。どちらかに参加いただければ良いです。

 セミナー開催場所:東京都中央区日本橋公会堂  
      東京都中央区日本橋蠣殻町1丁目

 セミナー料金:1名 ¥3000円


  完全予約制となります。
  お申込期限は10月15日まで下記La CeRESのページからどうぞ。
  参加料は10月18日中に事前にお振り込みいただくことになります。


   
以上、ブラジャー創りにご興味ご関心のある方で東京近辺の方はご参加ください。
参加希望者がおられない場合はセミナーは中止となります。


 セミナーのお申込み、ご質問、詳細は  La CeRESへ

ブラジャーの基礎1

10月に入りました。
今回からは振出しに戻って「ブラジャーを創るための基礎知識」について
何回かに分けて話して行きます。
永楽屋


 私のこのブログには毎回写真を載せていますが、今回の写真は東京にある(あった)メリヤス肌着屋さんの写真です。もう今は営業していないようです。右端に写っている看板には「ワイシャツ、肌着」と書いてあります。

 何でもそうですが、自分で何かを創ろうと思ったらその創ろうと思うものの「機能」を考えなくてはなりません。
 表面の「意匠」と呼ばれる見た印象も確かに大切ですが、まず「機能」が備わっていないと、例えば陶芸教室に行ってきれいな形のお茶碗が出来たと思ったら、水が漏りますなどということになってしまいます。

 「機能」はものを構成するための「必要条件」であり、「意匠」は「十分条件」です。

 つまりブラジャーを創るためには、良く「デザイン」と言われる意匠、外観よりも先に、「ブラジャーの機能」を十分に備えたものを創案しなければなりません。
 それでは「ブラジャーの機能とは何?」ということについてはっきりした答えを持ってあなたはブラジャー創りを始めようとしていますか?それが確立されていないと先ほどの茶碗の例のように、とっても見た目はかわいいけど「水の漏れるブラジャー」が出来上がってしまいます。


 面白くない話でスタートしましたが、こんな話が次回も続きます。


      オリジナルブラジャーの創作は
 La CeRES
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